この踊り出してしまいたくなるような衝動は何なんだ!?
今、一番活きの良いバンドは?と問われたら迷わず彼らの名前を挙げるだろう。 彼らのライブを初めて目にした時、揃いのスーツに身を包みエネルギッシュにロックンロールを演奏する姿は、瞬時にして耳とハートを持って行かれてしまう程の衝撃的な出会いだった。 4月21日にそんな彼らのメジャー2ndアルバムとなる「THERE'S NO TURNING BACK」がリリースされました。 1曲目の「I'M A LOVE MAN」の冒頭のギターのサウンドからガッツリ行っちゃってくれてます。 彼ら4人のアーティストとしての底力と高いポテンシャルを見せつけられる形となった今作。 2010年マストのアルバムとなる1枚。 ほら、そこのあなたも覚悟を決めてTHE BAWDIESと一緒に突っ走っちゃいましょうよ! ◆プロフィール◆
■ROY (Ryo Watanabe):
Vo,B Birthday:1983.07.16 ■TAXMAN (Taku Funayama): G,Vo Birthday:1983.11.21 ■JIM (Yoshihiko Kimura): G,Cho Birthday:1983.05.26 ■MARCY (Masahiko Yamaguchi): Dr,Cho Birthday:1983.11.08 小学校からの同級生のROY、JIM、MARCYと高校からの同級生、TAXMANによって2004年1月1日に結成。 唯一無二の圧倒的なボーカルを武器に、メンバーが敬愛するリトル・リチャード/レイ・チャールズに代表されるリズム&ブルース/ロックンロールのルーツを昇華した楽曲、誰もを楽しませてくれるライブが各地で噂を呼ぶ。 2006年、3月SEEZ RECORDSよりインディーズファーストアルバム『YESTERDAY AND TODAY』をリリース。 2007年3月、マキシシングル&アナログ盤「I BEG YOU」をリリース。 2008年2月、インディーズセカンドアルバム&アナログ盤『Awaking of Rhythm And Blues』をリリース。(ライナーノーツには大貫憲章氏!) 2009年3月、先行限定7インチアナログ盤+配信シングル「EMOTION POTION」をリリース。 2010年3月17日にはニューシングル、4月にはニューアルバムの発売が決定!同時に5月からの40本以上にも及ぶ全国ツアーも大決定! ◆LIVE◆ 「THERE'S NO TURNING BACK」TOUR 2010&「THERE'S NO TURNING BACK」ONE MAN TOUR 2010※ツアースケジュールの詳細はオフィシャルサイトをご確認下さい。 http://thebawdies.com/live/ |
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――それではまず最初にそれぞれ自己紹介をお願いします。
ROY:ヴォーカルのROYです。よろしくお願いします。
JIM:ギターのJIMです。
TAXMAN:ギターのTAXMANです。
MARCY:ドラムのMARCYです。よろしくお願い致します。
――ではお互い自分以外のメンバーの印象を一言で表して頂けますか?
ROY:MARCYはね・・・・子供です。
MARCY:(笑)
ROY:反抗期、素直になれない、拗ねざるを得ない(笑)。
MARCY:それ言っても(笑)。
――(笑)。
ROY:一番子供っぽいところがあって、メンバーの中ではちょっと閉ざしやすい性格かなっていう。
TAXMAN:ただその僕らフロント3人が結構、派手好きというか、プレイとかも然りで、そういうふうにやっちゃうところがあるんですけど、MARCYは割と落ち着いてタイトに叩くんで、バランスは取れてるかなと。
ROY:フォローした(笑)。
JIM:好きな色は黒です。
MARCY:黒です。
――なるほど。
MARCY:服も黒のみです。
――いつもですか?
MARCY:はい。
ROY:一番シャイですね。そこが本当にもう一番大きなとこかなと。
――なるほど・・・。
TAXMAN:でも優しいよな。
MARCY:(笑)。
JIM:誰も優しくないなんて言ってないのに(笑)。
(一同笑)
――では他の方はいかがでしょうか?
ROY:じゃあ、たくちゃん行きましょうか。
TAXMAN:たくちゃん(笑)。
MARCY:(笑)。
JIM:たくちゃんはね・・・。
MARCY:まぁ、一番あれだよね。まとめるよね。
JIM:優しいかな。
MARCY:また(笑)、冷静じゃないの?
TAXMAN:冷静だよな、俺な。
JIM:うん。
MARCY:一番冷静、ROYとJIMはもう熱くなってしまうというか、すごくテンションが上がりやすいんですけど、TAXMANはちょっと冷静なタイプ。
ROY:ライブのプレイとか見ると結構わかりやすいかなと思うんですけど。
JIM:ROYと僕の2人がもう大汗掻いてわきゃわきゃやってる時にしっかりやってるみたいな。
ROY:周りに合わせることもあるけど、、結構自分のペースは乱されたくないというか、
淡々としっかりやって行く。
JIM:なんか感情が無いというかね(笑)。
(一同笑)
TAXMAN:いや、僕はあの。
ROY:あ、怒った怒った怒った(笑)。
(一同笑)
JIM:ウソ、冗談、冗談(笑)。
ROY:でも優しいから。
JIM:優しい!(笑)
MARCY:優しい!(笑)。
TAXMAN:正確且つ内から来る熱いギターのプレイが好きなんですよ。
JIM:そうそう。
TAXMAN:ちゃんと前とか出るんだけど、その中でギター弾いてて、やっぱかっけぇなぁっ、あっちのギターは、っていう音が好きなんですよ、故にですね。
JIM:自分のこと言うなよ、みんなに言ってもらうんだよ(笑)。
TAXMAN:(笑)。
ROY:自己紹介じゃないかよ(笑)。
JIM:最後自分で締めたら意味ない。
TAXMAN:うるせんだよー(笑)。
(一同笑)
MARCY:優しい。
JIM:優しい。アハハハ。
(一同笑)
ROY:次はJIMちゃん。
TAXMAN:JIMちゃん。
ROY:JIMちゃんはわしゃわしゃするのが好きですね。プレイもそうだし、いつでもそうですね、楽しみたいっていう。
JIM:何か面白いことないかなっていう。
ROY:だから自分で言っちゃダメだって!(笑)
JIM:アハハハ。
(一同笑)
ROY:ギターはすごくバランスが良いですよね。TAXMANは冷静にそしてJIMがワーッと行く。それが繋がった時にすごく良いプレイが出るという。
――確かに2人ともいつも前に出ていたら困りますものね。
ROY:そうですね。
あんまりステージ上も私生活も変わんない
――ではTAXMANさんがJIMさんを見てパッと一歩退いたりとかあるんですか?
TAXMAN:そういうことじゃないです。僕も別に好きな時に前に出るし、ギターソロはどっちもやるんですけど、どっちのギターソロの時もどっちも前に出ちゃったりとかもあるし。
JIM:うん。
TAXMAN:前に出る退くとかじゃなくて。
JIM:そういうことじゃないんだよね。
TAXMAN:なんて言うか・・・、そういうことじゃないんですよ。
JIM:単純な前後ろとかじゃなくて、何て言うんだろうね?
TAXMAN:なんか頭を振るか振らないかぐらいの感じだと思うんですけど。
ROY:(笑)、もっとわかりづらい。
JIM:もっとわかりづらいね(笑)。
TAXMAN:何て言うんだろうなぁ。
JIM:まぁ、凹凸だよね。
TAXMAN:うん・・・。
JIM:凹凸な感じです。
TAXMAN:うん・・・。
ROY:(笑)。
JIM:うん、なんだろうね。
TAXMAN:説明しにくいですけど、うん。
――では今どっちを見るべきか見分けるのが難しいですね。
TAXMAN:いや、別にどっちを見てもらっても問題ないんですよ。
MARCY:アハハハ。
ROY:大丈夫、好きなとこ見てもらって良いです。
JIM:目を閉じてもらっても良いですしね。
――(笑)。
ROY:時には3人前に出る時もありますからね。誰が何をやってるかわからない人はいると思いますけど、良いんじゃないですかね。
JIM:良いんじゃないですかね。
ROY:楽しければ。
TAXMAN:そうですね。
MARCY:楽しければ(笑)。
――なるほど(笑)。
JIM:あ、でも優しいですよね。
ROY:優しいです。
MARCY:自分で言ってる(笑)。
ROY:や、それはそうですよ。そこに尽きると思います。
――(笑)では最後にROYさんを。
MARCY:ROYさん。
TAXMAN:優しい。
MARCY:アハハハ。
TAXMAN:ROYは本当に優しいっすね。
MARCY:なんかでもあれだよな。まとめようとしてるんだけど、自分もJIMと一緒に遊んじゃうから、なんかまとめ切れてないんですよ。
TAXMAN:あのリーダー素質ではないですね。
MARCY:(笑)。
ROY:いや、そんなことないと思いますよ、ホントに(笑)。
TAXMAN:まぁ、良い意味で常に楽しめるっていうのはありますけど、その度が過ぎると、それを落ち着かせるのが大変な時はあります。
――それはステージ上で?
ROY:あんまりステージ上も私生活も変わんないですね。
JIM:大体そのまま持って行っちゃうんで、しいて言うなら優しすぎるぐらいですかね。
(一同笑)
ROY:ちょっと待ってよ(笑)。
(一同笑)
MARCY:猫好きだよな。
ROY:うん、猫好き。
JIM:猫好きだね。
MARCY:優しいよなぁ、あれは。
JIM:優しいわー。
MARCY:それに尽きるわ、アハハハ。
――じゃあ、THE BAWDIESは優しいバンドであるということですね(笑)。
JIM:優しいです。
――ではTHE BAWDIESをまだ知らない人は優しいバンドなんだねっていうところから入って行きたいという感じですね。
JIM:で、ROYがライブでア゛ーッ!!ってシャウトしてるとこ見たらビックリするだろうね。
ROY:それで良いと思う。
JIM:それで良いですね。
――ちょっと油断してライブに来ちゃってシャウトが入るみたいな。
ROY:そうですね。でも愛がありますからね、熱と。それは怖がらせるシャウトではなくて(笑)、本当に熱を伝えたいっていう気持ちでのシャウトですので、それは伝わっているかなと思っております。
今のTHE BAWDIESっていうものをちゃんと表現出来た
――はい。ではTHE BAWDIESを知ったところからアルバムのお話をお伺いしようと思うんですけれども。
THE BAWDIES:よろしくお願いします。
――今回の「THERE’S NO TURNING BACK」なんですけれども、前作から1年ぶりなんですよね。
ROY:はい。
――今までのアルバムがルーツ・ミュージックを踏襲した上で自分達のバンドのサウンドとして消化した中で生まれたのが前作「THIS IS MY STORY」だったと思うですけれども、前作を経て今回のアルバムが完成した今の率直なお気持ちから教えて頂けますか?
ROY:とにかく楽しかったし、自分達のやりたいことが出来たなっていう満足感が今一番あるので、それを早くみんなに届けることによって、本来のTHE BAWDIESらしさ、人間性も含めて全て伝わるんじゃないかなっていうのが、このアルバムなので、喜びと共に安心感がありますね。
TAXMAN:僕らという性格を全面出せたアルバムだと思うんで、聴いてて楽しんでもらえ
る自信もありますし、早くみんなの元に届いて、それを聴いてもらって、またツアーに行きたいなっていう状態です。
MARCY:非常にタイトなスケジュールの中いろんな曲が出来たので、前作と比べると僕達の本来持っているものというか、個人個人が持ってるものがわかりやすく出た曲が全部揃って、聴いてて全部の曲のイメージというか、1曲1曲が聴く耳が全然変わるんですよね。
そういうのがすごく聴いてて楽しいし、本当にしっかり出来てるなって、そういう点ですごい良かったと思います。
――ツアーもあってライブの予定もたくさん入っていましたし、よくこのスケジュールで作ったなって思いましたね(笑)。
TAXMAN:自分達もビックリです。
ROY:最初はやだなって思うぐらいのスケジュールだったんですけど、逆に今思うとそこでしっかり結果を出して行かないと、残れないっていうのも思ってましたし、ここで出来るか出来ないかっていうのがバンドの力が問われるところだなとは思っていたので、忙しかったからこれしか出来ませんでしたっていうのは絶対イヤだったんです。
ここは前作よりももっと良いものを必ず作らなきゃいけないっていう、もう腹を括った時点からスケジュールに対する不満っていうものは無くなって、意外とそれを割り切ることによって、どんどん曲が出て来たりとか、逆に常に動いていた状態だったので、より躍動感のある曲というか、活き活きとした曲がどんどん出て来たっていうのがあるので、アルバムの制作期間を設けてもらうよりも、今回に関してはより良いものが、このスケジュールだからこそ出た、1曲1曲が活きた曲が生まれたなぁと思っているので、辛かったと言えば辛かったかもしれないけど、今思うと良かったなと思いますね。
JIM:短い期間だからこそ集中力もすごい高まったし、瞬発力というか閃きだったりをすごい大事に出来たんですよね。
だからこそすごく自分達の内に秘められてるものを出すっていう、そういう作業をすごくスムーズにみんな出来て、今のTHE BAWDIESっていうものをちゃんと表現出来たなって思います。
――忙しいのはスケジュールを見てわかってて、でもちゃんとTwitterに夜につぶやいていたり、ROYさんはblogを書いていたり、その様子が忙しいけれども悲壮感がない感じがしたんですよね。
JIM:いやー、今回のレコーディングが楽しかったんですよ。
ROY:うん。
MARCY:うん。
JIM:だからすごい笑いながら出来た笑顔のままで作ったアルバムなので、たぶん聴いてもらえばわかると思うんですけど、もう詰まってる音が楽しいんですよね。音の中にちゃんとその空気感も込められたなと思って、僕らとしては嬉しいですよね。
ROY:嬉しいですね。
JIM:ちゃんとCDに気持ちが入りましたからね。
ROY:はい。
――アルバム聴かせて頂いて、メジャーとしての2枚目のアルバムではあるんですけれども、すごくフレッシュな感じがしたんですよね。
TAXMAN:そうですね、うん。
ROY:そうなんですよ。
JIM:そうなんです。これはどこでも言ってるんですけどね、衝動的なものが出来てバンドを始めた頃の喜びみたいなのがすごい詰まって聴こえるんですよね、僕には。
もちろん「THIS IS MY STORY」もすごく1stアルバム的なアルバムだと思うんですけど、これもすごい1stアルバムっぽいフレッシュさ瑞々しさ、衝動がすごく詰まっていると思ってるんですよね。
だからすごく満足です!
ROY:一般的に言われるバンドとTHE BAWDIESの逆なのは、好きなことをやりながら出来たのが1stアルバムだと思うんですよね。
そこからやっぱりどんどんいろんなものを学んで行って、より上塗りして行ったものが2ndアルバムになると思うんですけど、僕らの場合は一番最初の方こそよりルーツ・ミュージックに寄っていたけれど、でも自分達を出すことでルーツ・ミュージック感が薄れてしまうっていうことを恐れ、オリジナリティっていうのをなるべく出さないようにして来たバンドなんで、逆に1stよりも今回の2ndの方が自由に出来たっていうのがあったんですよ。
1stで初めて自分達らしさを出してもルーツ感っていうのを失われないっていうことが証明できた1枚だったので、そこからの自信っていうのがすごい大きなものになったから、だったら次はもっと自由にやって良いって気持が強かったし、例えばコード進行がロックンロールっぽくない、ソウルミュージックじゃないんじゃないかとか、そんなことどうでも良いじゃん、出て来たコード進行で出て来たメロディーを俺ら演奏したらそれはもうTHE
BAWDIESになるからっていうことが本当に俺らは明確に今回は自信があったので、そのままやるっていうことがより本当に初期衝動的な楽曲だったりとか、本当にありのままの自分達を出せたっていうのが、今回ようやくかなと思うので。
だから前回はロックンロールのルーツ・ミュージックとの自分達のカラーを上手いこと織り交ぜた感覚で、今回は全部が俺らのカラーっていう感じですね。
そこが逆に1stっぽいっていう感じなのかなって。
JIM:だからと言って全然、ルーツ感が損なわれているかっていうと、そんなことじゃなくてもう俺らの体に染み付いて来たので。
ROY:出さなくて良い。
JIM:そう、出さなくて良い。
ROY:出さなくても出るんだよね。
JIM:そうそう、音がもう勝手に入ってくるので、だからすごく良いと思います。
ROY:好きなように楽しんで、自分達から湧き出るパワーを放出したからこそ、より本来の意味のソウル・ミュージックっていうのが、こういう形で出たのかなっていうふうに思いますね。
――お話を聞いていて、視点がブレてないんだなっていうのがわかりました。
JIM:ありがとうございます。
――作品を聴かせて頂いて抱いた感想をまさにわかってやっているのだなっていうのことですよね。このアルバムは本当に良いアルバムですよね。
TAXMAN:僕らもほんとずっと毎日聴いています。
JIM:自分達でこんなに聴くことはあんまりないですからね、毎朝、掛けたりね。
TAXMAN:聴くたびにいろいろなレコーディングの時のこととか思い出して笑っちゃったりとかしますね。
――(笑)。
TAXMAN:家の中で一人でニヤけたりとかしてます。
――アルバムが出来上がった時って、もう聴きたくないよーってなっちゃったりとかしがちなんですけれど、レコーディングの時の思い出を思い出したり出来るっていう。
TAXMAN:もう全然飽きないっていう。
――それは自分の中でも良いアルバムだっていうことですよね。
TAXMAN:そうです!はい。
――悔いもないしという。
TAXMAN:そうです!
――なるほど!良いの作っちゃいましたね。
TAXMAN:作っちゃいました、もう。
自分達にしか出来ないロックンロールを作るバンド→ルーツになりたい
――今回ってサウンドとかは前作があって、自分の中でこうしようというような意図的なものとかはあったりしたんですか?それとも生まれてくるものを自然にという感じだったんですか?
ROY:前回はやっぱり自分達らしさっていうのがどういったところなのかなっていうのを探りながらやって作ったものでもあったので、その結果生まれたのが「THIS
IS MY STORY」だったんですけど、「THIS IS MY STORY」っていうのは自分達のロックンロールはこうだっていうことを表したアルバムでバンドを組んだ時からの目標がそこだったんですよね。
ルール・ミュージックを吸収しながら、自分達にしか出来ないロックンロールを作るバンド→ルーツになりたいっていう最初の目標がそこで、「THIS
IS MY STORY」で最初のゴールに着いたんですよね。
その先のことっていうは本当に自分達も想像してなかったし、どうしたら良いかわからなかったんです。
だからこそ何も考えないで感じたままにやることがそのまま今のTHE BAWDIESを表す曲になって行くんじゃないかなっていうことしかなかったので、こういうアルバムになるんじゃないかとか、そういうことは全く考えられなかったです。
で、その中で間にリリースされた「IT'S TOO LATE」っていう曲が出来て、それってそのまま何も考えないでとりあえずやってみようっていうので出来た曲だったから、そこから得たものっていうのがすごい大きくて、考えなくても感じたものがサウンドになるっていうのが今のTHE
BAWDIESのスタイルで一番カッコイイ音になるっていうことが自分達の中で発見が出来たので、そこからツアーに出ていろんなライブを経験しながら、初めてのワンマンツアーっていうのを経験させて頂いて、そこで得た喜びみたいなものがすごい強くて、ロックンロールで踊ろうぜ!って俺らが言ってるんですけど、お客さんが踊りながら最終的に声を出してくれるっていう、叫ぶ、一緒にシャウトする、一緒に歌うっていう姿を見て、あっ、楽しくなると、みんなやっぱり歌いたいんだなっていうのが、すごい印象的で――。
だったら今までのTHE BAWDIESのサウンドがロックンロールで踊ろうぜ!っていうことであるとしたら、更に一緒に歌えたら最高かなっていうことが、すごい印象に残って、そういうものを作りたいなって、そこら辺から思い初めて、「IT'S
TOO LATE」のツアーが終わった辺りぐらいから、アルバム制作に入って行ったんですけど、その時点でやっぱりみんなで踊ってみんなで歌えるアルバムにしようねっていうことだけ決めて作ったからこそ、ずーっと意識してたわけじゃないんですけど。
体のどこかにそういう意識があったから、今回メロディーが1曲1曲すごく生きてるというか、今までと違うところはやっぱり口ずさみやすいとか、よりポップ・ミュージックになったなっていうのがありますね。
そこはやっぱり意識的にというか感覚的になるのかもしれないけど、すごく強く思ってたところだったですね。
TAXMAN:ギターとかも今回はメロディーがすごい立ってたから、より1曲1曲、その曲に合わせてサウンドとかも考えるようにはなりましたね。
今までももちろんそうなんですけど、ただなんかギターの所謂カッコイイ音みたいなものを常に目指してたのが、今回は曲によってこういう歌だったら、敢えてもうちょっとショボくしてみたりとか、そういうことはいろいろ試して、1曲1曲全部音作りもちゃんとやってっていうのが、今回そういう僕ら自身の余裕が出て来たから出来たっていうのももちろんあるんですけど、それを試せて実際ハマったので良い収穫をしたなっていう。
――楽曲がそれぞれ特徴があって、今回のアルバムって英詞なんだけれども、この曲は全然オープニングから感じが違うねとか、それぞれが際立っているという感じがしたんですよね。
TAXMAN:そうですね、あと今回のアルバムはオモチャ箱なので、1曲1曲が本当にどれをシングルにしても良いぐらいの気持ちでやってたので、そういうところもあるかもしれないですね。
――バンドとしての勢いが詰まっているっていう気はしますよね。
ROY:ありがとうございます。いろんな面から見たTHE BAWDIESが入ってるなって。
でもどこから見ても顔は違うけど全部THE BAWDIESだなっていう、そういうのが11曲揃ったなっていう感じですね。
――今まではルーツ・ミュージックのカバーもやっていたりとかしたじゃないですか、そこで今後どっちに行くのかって結構分岐点だったと思うんですよ。
ずっとルーツ・ミュージックのカバーを踏襲して行くのか、それともTHE BAWDIESとして行かなきゃいけないっていうところで、どうするのかな?って思っていて、それがキチンと結論が出てこうやってアルバムとして出来上がっているというのはすごいなと思いましたね。
ROY:始めの頃から「THIS IS MY STORY」ぐらいまでは自分達で見えていて、60年代を甦らせたいっていう感覚は全く無くて、やっぱり自分達しか出来ない、この現代の僕らだからこそ出来るTHE
BAWDIESがTHE BAWDIESでしかないっていうロックンロールを生み出したいっていうとこが自分達で一番の目的だったから、最初っからルーツ・ミュージックの方に向かって行くっていうことは無かったんですけど、でもそこに行くためにはまずルーツ・ミュージックにより近いことをやって行かないと、芯がないのにオリジナリティっていうのは出せないっていうことはずっと思っていたから、誤解はされがちだったんですよね。
60年代を甦らせたいようなバンドなんだねとか、もうほんと60年代の音楽が好きで趣味のような感じでやってるハコバンみたいな感じっていう思われ方もしたし、でも俺らは全然そうは思ってなかったし、結果的には自分達にしか鳴らせないロックンロールをやるために今こうやってるっていう意識があったから、そう見られてもちょっと待ってて下さいという気持ちでやっていたので、自分達の中では最初から割とゴールは見えていて、そこはあんまりどうしよう?どこに行こう?っていう迷いは1回もなかったかなと思いますね。
――じゃあ、自分達の目標点が見えていて、ここに今到達したっていうとこですよね?
ROY:そうですね。
――今回のアルバムはすごい完成度の高いアルバムだし、そういうサウンドが好きな人にも絶対聴いてほしいですよね。今こうやって2010年でこういうバンドをやっているんだよっていうのはすごいと思うんですよね。
TAXMAN:逆に最近思ったのが、今までももちろんそういうのを目指してたんですけど、それを応援してくれる近くの人とかもカッコイイねとは言っててくれてたんですけど、今回シングルで出す「HOT DOG」を聴いて、メッチャメチャ良いよって言ってくれる人が増えてて、なんかそれってそういう人にも届いたのかなって、ちょっと思ったんです。
上がりましたね、表現力は
――シングルの「HOT DOG」もすごい良かったですものね。最初は年配の人が好きなサウンドだったりするのかなと思ったんですけど、ライブに行って見て若い世代が踊りまくっていて年代とか関係ないんだなっていうのを目の当たりにさせられたっていうのはすごく嬉しかったですね。そこにTHE BAWDIESのみなさんだからこその個性っていうのが出てるから、また新しいものとして捉えられてるんだなっていうのがありますよね。今回アルバムが出来上がって、みなさん自分の中でプレイなどで成長したなって思うところとか実感するところはありましたか?
ROY:表現力が増えたなと。
今までだと特に歌い方とかで得意な楽曲、不得意な楽曲って絶対あったと思うんです。
なのでそういう不得意なところがオリジナル曲として出しにくいっていうことがあって、そういう楽曲が増えないっていうことがあって、得意な曲ばっかりやって行くとそこばかり行ってしまう、でもそれが今回は全くなくて迷いもなかったし、いろんなライブを含め、そこで養った経験から、どんな曲を歌っても、自分のスタイルで歌えるっていう自信が今回はあったから、例えば10曲目の「I
WANT TO THANK YOU」とか、そういうものって今までのTHE BAWDIESだとしたら、どう歌えば良いんだろうとか、表現できないな、やめとこうみたいなこともあったと思うんですけど、今回全く迷いがなかったっていう。
それはたぶん自分の表現力が増えたことによって、個々の表現力がアップしたから、THE BAWDIESの今回のアルバムは作曲能力がアップしたというよりも、元々持っていたメロディーラインではあるんだと思うんですけど、それが出来るようになったからやれたっていうことが大きいかなと思うんです。表現力が全然変わったなと思うんです。
JIM:上がりましたね、表現力は。
ギターの腕とかじゃなくて、例えば何か色でも良いし、情景でも良いし、絵だったり何でも良いんだけど、ROY君の持って来た曲を聴いてパッと浮かんだものをギターとして出すっていう割とそのひらめきを大事にしてて、ROY君がベース持って弾きながらいつもスタジオで歌うんですけど、その時にパッと浮かんだものをすぐギターに変換して出して、いかに曲を美しくするかっていうために一番素晴らしいギターを弾くかっていうのは表現力がアップしたからこそ出来たことだろうなと思うし頑張りました。
良い曲出しました。
(一同笑)
ROY:何言ってるんすか?(笑)
TAXMAN:僕ももちろん表現力なんですけど、それがギターで感情とか説得力みたいなのを出したいなってずっと思ってて、今まではやっぱりどうしてもギターの音重視みたいな感じだったのが、それってすごく難しいことだとは思うんですけど、ギターを聴いた時の説得力みたいなのとか、ちょっと今回は出せたかなと思って、そこは去年1年間ツアーだったりとかを経て成長出来たのが、今回のレコーディングで生かせたかなって思います。
――ツアーで足腰が強くなったんですかね?
TAXMAN:何ていうんですかね。
ギターのカッコイイバンドとか、好きなギタリストの音を聴いていると、なんかこう良い空気感みたいなのがあるじゃないですか、何かテクニックとかではなく。
何が良いかって上手くは説明出来ないんですけど、そういうものを目指してたんですよ。
ライブとかツアーを経て何かたぶん感覚を掴めたのかなっていう気がしています。
MARCY:僕は前作の「THIS IS MY STORY」を作っている時にLOVE PSYCHEDELICOのNAOKIさんに手伝って頂いて、プロデュースの曲とかがあって、やっぱりレコーディングの中で何でドラムがそこでこのプレイをするかとか、そういうことだったり音をこだわっているっていうドラムのスネアの音1つでもバスドラの音でもその曲に合ったものを表現するのがNAOKIさんは上手くて、やっぱりそういうのが「THIS
IS MY STORY」を作った時に自分の中でちょっと身に付いてて、今回のアルバムでそれを自分がこうしたいって音だったり、この曲だったらこういう音が良いっていうのが、自分の頭の中にパッと出て来て、それをいろんな機材をお借りしたりして、表現出来るようになったっていうのもあるし、自分の居る位置というか曲の中で居る位置をちゃんと自分で見分けられるように少しはなったかなっていう。
別に俺、前に出なくても良いっていう意識もあったんで、この曲に向かうっていうことが、今回はNAOKIさんがいなくてもみんな一人一人が出来たというか。
スキルが上がって出来るようになったことだなと思います。
――みなさんそれぞれものすごく成長したということですよね。
ROY:はい!
JIM:はい!
オモチャ箱だね
――(笑)、ではこのアルバムのタイトル名「THERE'S NO TURNING BACK」はどうのように名付けたのかというところも教えて頂きたいのですけれど。
ROY:僕らタイトルに自分達の意思表明みたいなのをするっていうシリーズでやってるんですけど。
(一同笑)
TAXMAN:シリーズじゃないよ(笑)。
(一同笑)
ROY:「THIS IS MY STORY」でいうと今までやって来たことが自分達のこれが本当の物語でそれが形になったんだっていうことをみんなに伝えたかったということで「THIS
IS MY STORY」で、その後の「IT'S TOO LATE」ということで、あれは既に遅いとか遅過ぎるっていうことになるんですけど、それはTHE
BAWDIESがどんどん先に進むから今までのTHE BAWDIESだと思ってそこに来てももういませんよ、だから付いて来て下さいという意味で「IT'S
TOO LATE」だったんですよね。
で、そこでTHE BAWDIESはこれからどんどん先に進むんだっていう意思表示をしてからのこの「THERE'S NO TURNING BACK」っていうことで、もう後戻りは出来ねぇぞということで、ここまでTHE
BAWDIESは進んだぞと、そしてこの先も戻ることなく進み続けるしかないんだっていうことをみんなに伝えたかったっていうことでこのタイトルにさせて頂きました。
TAXMAN:しかもこのセリフをアルバムの最後の「MOVIN' AND GROOVIN'」の一番最後の最後にコイツが歌うんですよ。
アルバムを通して聴いてこのタイトルを言うっていう。
聴いている人達ももうここまで付いて来ちゃったからには後戻りできませんよという意味もあるよね?
ROY:そうですね。洒落た感じですね。
――カッコイイですね。
ROY:はい。
――それでは私ももう一回そこの部分を聴き直さねばと思います。
ROY:はい、「BABY」というのが付いてますけど、「BABY THERE'S NO TURNING BACK」って言ってます。
――なるほど、今回のアルバムは何回も繰り返し聴きたくなるアルバムですよね。
THE BAWDIES:ありがとうございます。
ROY:時間が短いですしね(笑)。
TAXMAN:うん。
――逆に良いのかもしれないなと思いましたよ。今はアルバムの収録時間が長いのが当たり前ですが、これはそんなに・・・という時もあるじゃないですか。
ROY:僕らは聴いている音楽が特に60年代ぐらいまではラジオの関係で2分半ぐらいまでしか曲が流せないってことで、3分以内に収まる曲がほとんどだったので、それをずっと聴いて育っているから、3分過ぎた辺りから飽きて来るんですよね。
自分達で曲を作ってても、もういらない!いらない!ってなって。
JIM:もうやめよって(笑)。
ROY:飽きる!飽きる!って、自分達が飽きて来ちゃうから、結局それを考えて作ると丁度これぐらいだなって終わると、大体いつも3分以内に収まってるっていう。
自然にそうなってしまってるのでしょうがないなっていう。
――何でも長ければ良いってものじゃないので良いと思いますよ。
TAXMAN:そうですよね、うん。
――では今回のアルバムの中から1曲だけ特にお気に入りの曲で特にここを聴いてほしいというところを教えて下さい。
MARCY:僕はそうですね・・。よく家でもこのアルバムを聴いてるんですけど。
TAXMAN:あ、わかった。
JIM:わかった俺も!
――(笑)
ROY:まず言わしてやれよ(笑)。
MARCY:「GOOD MORNING」が好きです。
TAXMAN:おぉ。
JIM:そっちか。
MARCY:全部本当に好きなんですけど、「GOOD MORNING」を最初にROYが持って来た時にすんげー良い曲だなと思って、演奏してても自然と口ずさめるというか。
あと朝に家を出る時とか歩いてる時にパッと聴きたくなるんですよね。
そういうイメージが1曲1曲ちゃんとあるんですけど、その「GOOD MORNING」に関しては演奏している時も思い入れが強かったです。
JIM:優しいヤツだな。
ROY:うん、お前に届いたか、この気持ち。
MARCY:うん?
(一同笑)
――ではTAXMANさんはいかがでしょう?
TAXMAN:迷うなぁ、正直迷いますね。
JIM:ねー、迷うねー。
TAXMAN:じゃあ、僕は・・・いや、迷いますよ、これは。
JIM:迷いますね。
TAXMAN:本当に全曲良いんですよ、オモチャ箱なんで。
JIM:オモチャ箱だね。
MARCY:(笑)。
TAXMAN:じゃあ、「B.P.B」。
ROY:迷ってなーい(笑)。
MARCY:結局それかよー(笑)。
TAXMAN:じゃあ、やめる、じゃあ、やめるー。
MARCY:いや、別に良いんじゃない?
ROY:良いんじゃない?
JIM:良いんじゃない?良いんじゃない?
TAXMAN:いや、それも好きだし。好きなんです、みんな。って言うことはまず最初に言っておきます!(笑)
その上でまぁ敢えて「B.P.B」を選びますけども、これTHE BAWDIES 4人で作った曲で僕が歌を歌わせてもらってて、全編ROYがコーラスで入っているんですけど、何か本当に今まで僕らが良い意味で出逢って来た音楽とか、そういうものを意識せずにバンって出したらファンクっぽい要素もあるし、でもビート・バンドっぽい要素もあるっていうものが出来たかなって思ってて。
この曲はアルバムの中でも最後の方に出来た曲なんですけど、その中でも煮詰まることなくサッと出来て。
スピード感を出したかったので、今まで以上にアコースティックの音とかを前に出してみたりとか、後はタンバリンを16ビートで打ったりして、テンポ良く、フォーキーではないですけど、そういう要素みたいなものをすごく出した曲なんですよ。
そういうのって今までなかったからそれを自然にこの11曲の中に入れた時に馴染めたのってすごいなと思ってて、そういう意味でも思い入れがありますね。
是非、僕歌ってるんです。
――(笑)。
MARCY:そこ押しちゃダメじゃね?(笑)
(一同笑)
――(笑)ではJIMさん。
JIM:「I'M A LOVE MAN」ですかね。まさか私がLOVE MANですって言い切るこの力強さはさすがだなと(笑)。
MARCY:(笑)。
JIM:こんなに気持ち良く“LOVE”っていう単語が入ってくるバンドもそんなにないだろうなって思うっていうのもあるんですけど、こんな痛快なロックンロールで“俺はLOVE MAN”だと言えるROY君を褒めたいと思います(笑)。
(一同笑)
ROY:曲を褒めずに俺を褒めたー(笑)、俺はさっきも言いましたけど「I WANT TO THANK YOU」ですね。
もう最高のラブ・ソングが出来たなって思っていて、こう歌いたいとか、こう演奏したいとか、そういうアーティストからの余計な欲っていうものが全くないというか、本当にこういう綺麗な曲が出来たことに対して自分達が曲に合わせて、それをもう邪魔しないように本当に曲にピタッとくっつくのみで。
JIM:たぶんこれはね、曲が元々持ってた形に俺らが戻しただけなんだよ。
元々持ってたフレーズだったりを俺らが拾って、その曲のためにくっつけて出来たっていうだけで。
ROY:余計なものが本当に全く無くて、その中で本当に混じりっけのない愛が詰まってる曲だなと思って、自分で聴いても、あっ、良い曲だなって自分で思えるっていうのは初めてなので、これが出来た時はすごく嬉しかったんですよね。
だから本当にTHIS IS LOVE SONGというか、そういうものが出来たと思います。
TAXMAN:良い曲だよね。本当に聴いていて自分達が作ってるのに、家とかで、わー、良い曲だなっていう気持ちで聴けるんですよ。
それがなんかすごいなと思って。
――なかなかそういうのってないですよね。
TAXMAN:ないですよね。
JIM:あれ聴くと俺、中2の頃のお前を思い出すんだよね。
(一同笑)
JIM:中2のROYだなって、まぁ、亮君ですね、亮君っぽい。
ROY:俺のヴォーカル・スタイルって楽曲によってすごく難しかったりするんですよね。
熱でもって曲を邪魔することもあったし、だから例えばそれこそリトル・リチャードで言ったって、あの人だから何でも歌えるってことはないと思うんですよね、合わない曲もたぶんあると思うし。
でもなんかそういうのも全く無いっていうか、ヴォーカルも曲にスッと近寄っているっていうのが良いなと思うんです。
JIM:何もエゴが無いんだよね。
本当にもうみんなが曲に向かった曲というか、これは良い曲ですよ。
スンナリ行きましたもんね。
TAXMAN:うん。
――聴いていてどの曲もスンナリ入る感じが良いですよね。
JIM:でも全部こってりですよ。
(一同笑)
JIM:何回でも聴けますよ、もうー、面白いとこありますから。
スピーカーの聴く位置変わるだけで毎回曲の印象が変わるぐらい。
ROY:それで言うと11曲目だよね。
JIM:あー、カップルで聴かせない曲。
ROY:実験的というか、カップルが電車とかでイヤフォンを左と右で2人で片方ずつ一緒に聴いたりするじゃないですか、あれを阻止しようと思ったんですね。
JIM:(笑)。
――(笑)。
TAXMAN:全然LOVE MANじゃないよね(笑)。
ROY:左と右で全く歌ってることが違うんです。
JIM:LチャンネルとRチャンネルで歌メロが違うので、一緒に聴いてて、一人が「ここすごい良い!」って全然違う場所だから話が合わない。
ROY:この曲はそういうふうに出来てるんですね。
ロックンロールに触れることに少し抵抗がある人により触れて頂きたい
――すごいですね!そういう遊び心も良いですよね。どの曲も捨てがたいところですがこの4曲ということで。
ではこのアルバムは敢えてどんな人達に聴いてもらいたいなという希望がありますか?
ROY:例えばロックンロールってちょっと尖ってるもんでしょ?とか、ロックンロールって怖いイメージだとか男の人がウォー!って聴くような音楽でしょ?とか、そういうロックンロールに対する固定概念みたいなものを持ってる人に特に聴いてもらいたいなって。
ロックンロールって俺らはただもうひたすら最高のダンス・ミュージックだと思うし、笑顔でみんなが踊ってるところから生まれた音楽だと思うから、ロックンロール=尖ったものっていう感覚は全く無くて、ロックンロールのファニーな部分を僕らは伝えたいっていうのが一番なんで、人々をハッピーにさせるものがロックンロールだと信じてるんです。
だからこそロックンロールに触れることに少し抵抗がある人により触れて頂きたいなと。
アルバムを聴いていて少しでもワクワクする気持ちとか、あれ?なんか良いかな?ってたぶん思うことが絶対あると思うんですよね。そしたらその小っちゃなきっかけに抵抗しないでそこに向かって開放してくれれば、音楽を聴く耳っていうのがまた変わると思うので、頭で考えるんじゃなくて感じる喜びっていうものをたぶんこのアルバムはみんなに伝えられるアルバムだと思うから、そういうことをまだ経験したことがないっていう人は是非感じてほしいなと僕は思いますね。
TAXMAN:完璧でしたね。
ROY:とは言ってもみんなに聴いてほしいですけどね。
――みんなに聴いてほしいですよね。
JIM:みんなですよね。
TAXMAN:みんなです。
ROY:はい。世代はいろいろ聴いてほしいですよね。THE BAWDIESの音楽って本当にいろんな幅広い世代に楽しんでもらえると思うから、年代に関係なく聴いてほしいです。
――ではちょっと音楽から離れたお話もお伺いしようと思うんですけれども、今、音楽以外でハマっているものを1つずつ教えて下さい。
JIM:これは何ですかね。
ROY:趣味はねー。
TAXMAN:趣味ほとんど音楽だからね(笑)。
ROY:そうだよねー(笑)。
TAXMAN:あれじゃん!
ROY:「めぞん一刻」。
MARCY:アッハッハ。
ROY:JIMとTAXMANの2人がすごいマンガとか、後、自分以外の3人はゲームとか未だに好きなんですよ。
JIM:イヤイヤイヤ(笑)。
TAXMAN:やめて下さいよ、もうー。
ROY:違う違う!俺も好きだったんですけど、大学に入るぐらいで、何かちょっと俺はゲームとかあんまりしなくなって行ったけど、この人達はどんどん加速して行ったんです。
JIM:イヤイヤイヤ(笑)。
TAXMAN:イヤイヤイヤ(笑)。
ROY:だからマンガとかスゲー詳しいんですよね。
最近になってちょっと俺もまた読みたいなと思って、お勧めしてもらって、で、最近またマンガにハマりつつあるんです。
常にライブとかしてたりとか、楽曲を作ってたりするので、音楽から離れる時間ってほとんどなかったりしてたんだけど、マンガを読んでいる時は違う世界に行けて、旅行しているような楽な気分になれるっていうのがあって、今はちょっと漫画にハマっています。
JIM:あれだよね。世界観をちゃんと描けてるマンガ家が良いよね。
ROY:ほら、こういうふうになって来るんですよ(笑)。
(一同笑)
ROY:ここまでマンガ家の考え方とかそういうのはまだわかんないです(笑)。
この人達はマンガ家の人達を先生って言いますからね。
(一同笑)
ROY:そういう感覚ですよね。
TAXMAN:高橋留美子先生の作品はキャラが生き生きしてるから、生きてるんですよねキャラが。
(一同笑)
JIM:世界観の作り方の上手さ、広過ぎず狭すぎず。
TAXMAN:うん、どっち目線でも行けるじゃん、男目線も女目線も。
JIM:行けるね。
TAXMAN:あそこがスゴイんだよね。
ROY:そういうのを教えてもらって「めぞん一刻」っていう作品を読み直してみたら、すごく面白くて今ハマってます。
――そうなんですね、実は読んだことがないんですよね。
ROY:良いですよ。すごく勧めるから少し半信半疑でそんな良かったかなみたいな感じで読んでみたんですけど、悪いとこ探しても一個もない!
(一同笑)
MARCY:イヤな見方するなー(笑)。
JIM:お前こそ頭で考えないで感じろよ。
(一同笑)
ROY:アッハッハ。いや、ホントにそれを教えられましたね。ありがとう。
JIM:おう。
――(笑)では、マンガ「めぞん一刻」ということで。
ROY:そうですね。
――JIMさんとTAXMANさんのお二人はどうなんでしょうね。何にハマッっているのでしょうか?
JIM:僕達、ツアーだったりとか、車移動が結構多いんですけど、その合間にみんなでやるDSですね。
な、楽しいよな?
TAXMAN:うん、楽しい。
ROY:僕だけ持ってないんです。
――そうなんですか(笑)。
ROY:僕は本を読んでます「めぞん一刻」を。
JIM:「めぞん一刻」読んでる横でDSやるのが楽しいですね。なんかDSやりながら喋るのが楽しいです。
TAXMAN:みんなでやれるんだよね?あれ。
MARCY:そうそうそう。
TAXMAN:対戦出来るからずっとやってるね。
――ちなみに何をやっているんですか?
TAXMAN:普通にテトリスとか(笑)。
JIM:ただ俺らのテトリスはレベル高いです。
TAXMAN:レベル高いっすね、そんじょそこらの人には。
JIM:絶対負けないです。すっごく上手いです。
TAXMAN:うん。
――(笑)。
ROY:音楽でそれぐらいの熱を発して欲しかったですけど(笑)、何すか、その自信(笑)。
JIM:よく言うじゃないテトリス上手いよーとか。
違うんだよね。
TAXMAN:うん。頭の回転かなぁ(笑)。
(一同笑)
JIM:違う違う違う、そこじゃない(笑)。
(一同笑)
TAXMAN:まぁ、やめよ。
JIM:うん、やめよ。
(一同笑)
JIM:テトリスっていうとあんまりゲーム好きじゃない人っぽく聞こえるけど、ゲーム好きな人ほどテトリス好きだからね。
TAXMAN:うん、後、僕が思うにテトリスとかゲーム好きな人って絶対ギターとかも好きだよね。
JIM:あぁ、好き好き。チマチマやるのが好きなんだよね、なんかね。
TAXMAN:たぶん何か共通点があるんですよ。
ゲームと音楽ね。
JIM:はい。
――ではTAXMANさんはいかがですか?
TAXMAN:僕は猫ですね。
猫を去年ちょっと飼い始めて、すごく可愛いんですよ、家とか帰る楽しさみたいな。
猫と生活する充実感みたいなことに今、ハマってます。
――なんかファンシーな感じで良いですね。
TAXMAN:そうですね、しかも僕、猫アレルギーだったんですけど、飼うの大丈夫かなってためらったんですけど、その子が捨て猫で保護されてて、あまりにも可愛くて、可哀想だったので、猫アレルギーでも俺が何とか我慢して飼おうと思ったら猫アレルギーが治ったんですよ。
――すごいですねぇ・・・。
TAXMAN:すごいですよね。
そしてその猫が最初足が悪かったんですけど、懸命にエサとかやって病院とか連れて行ったりしたら、その足も良くなって、今すごい楽しい生活を送ってます。
MARCY:(笑)。
――これ、女子の人気度アップですね。
TAXMAN:そうっすね。良い感じに上がると良いな。
(一同笑)
TAXMAN:しかもみんな猫が好きなんだよね。
ROY:お前よりな。
MARCY:俺、好きじゃねーよ。
――(笑)。
JIM:元から犬派だったじゃん。
TAXMAN:僕は動物全般が好きなんですよ、犬も好きだし猫も好きだし、ただ猫って触ると本当に目が痒くなっちゃって喘息になっちゃうから、触ってすぐ手を洗わないといけないっていうことでちょっと大変だったんですけど、最近は全然大丈夫っすね。
――愛の力みたいな感じですよね。
TAXMAN:そうなんです、愛の力です、これは。
――すごいですねぇ、猫アレルギーを越える愛の力。
TAXMAN:そうなんです。
――ではこれは次回、曲にして下さい。
TAXMAN:はい、わかりました。
――ではMARCYさんかいかがですか?
MARCY:俺はホントにないんですけど、何でも漁ります、とりあえず手を付けます。
とりあえず自分が興味を持ったら、ちょっと手を付けてみて、ダメだったらもうすぐっていう感じなんですけど、だからもう何でも手を付けちゃうんで、今これっていうものがないんですよ。
JIM:ちなみに今は何に手を付けてるの?
MARCY:今?今はもう何も。
(一同笑)
MARCY:このアルバムを作った達成感が強いんで。
ROY:何何何?(笑)
JIM:クスクスクス。
MARCY:映画とか見るのはすごい好きですね、ずっと。
JIM:最近、何面白かった?
MARCY:最近の映画面白くないんですよね。
――ハッ!
(一同笑)
JIM:あんた何なんですか?(笑)
MARCY:メチャメチャじゃないですか、もう。
ROY:酔っ払ってますよ。
JIM:アッハッハッハ。
MARCY:だって昔の映画とかすごい面白いんですよ。ストーリーとかだったり、キャラとかが、だけど最近のはちょっとあんまり好きじゃないんですけど。
――じゃあ、昔の映画を観ている。
MARCY:観たりとか、最近のも観ますけど。
JIM:「トップガン」か?
MARCY:「トップガン」はチョー好きですよ(笑)。
JIM:映画好きを自負しておいてさー、マイNo.1が「トップガン」。
ROY:どんな映画好きなんだよ(笑)。
MARCY:ヤバイでしょう、あれは。
――ロマンティックですよね、「トップガン」。
JIM:教官とね。
TAXMAN:良い映画だよね、「トップガン」。
MARCY:うるせー(笑)
TAXMAN:いや、みんな「トップガン」好きでしょ?
MARCY:ウソつくなよー(笑)。
JIM:俺はあんまり知らない。
TAXMAN:俺もあんまり知らない(笑)。
JIM:教官と恋に落ちるんだよね?
MARCY:最後って基本的に恋に落ちます。
JIM:あぁ、そう。
MARCY:相棒が事故で死んじゃうんですよ。
――大ヒット作ですものね。
MARCY:あとロックンロールがリトル・リチャードとか流れてるんですね。
そういうのもロックンロールを聴き始めてから発見して、またスゲー良い映画だなと思って。
――ではとりあえず「トップガン」で(笑)。では最後にみなさんに向けてメッセージをお願いします。
ROY:本当にすごい良いアルバムが出来てより僕らの言っているロックンロールを考えるんじゃなくて感じて欲しいのと、そこに身を委ねてくれればハッピーなとこまで連れて行ってくれるっていうのがロックンロールだって言ってることが、このアルバム1枚で完全に味わえると思うので、迷っていることとかいろんなことあったら、とにかくこのアルバムを身を委ねてほしいなと、そしたら必ず笑顔になれるんじゃないかなと思いますので、ワクワクした気持ちで聴いて頂けたら嬉しいと思います。
よろしくお願いします。
TAXMAN、JIM、MARCY:よろしくお願いします。
――ありがとうございました。
THE BAWDIES:ありがとうございました。
(text by takahashi)